CLUBゆり太 ~初めて手にした自由~

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CLUBゆり太へようこそ・・

店を辞め 体を休めていた ゆり太のもとに

ベンコロからの連絡・・

新天地での バースデーイベントに向け

営業に 踏み切ることにした ゆり太

その時 改めて

「自分の足で立つ」

その現実と 向き合い

支え無しで歩むことになった 自分の中に 

複雑な思いを 抱いていることに

気付く ゆり太でしたが・・

今日はそんなこと書いていきますので

どうか最後まで お付き合い下さいな。。

ひとり立ち・・

私から 「ご飯に行きませんか??」のメールに

その後すぐに ベンコロも「行きますか」と返事を寄越し

その日 ベンコロの仕事終わりに 会うことになった。

今まで 同伴以外で 客と外で会うタイミングは

ママに相談して 決めていた。

以前にも お伝えしたのだが

この タイミングを見誤ると 客は店に来なくなる・・

来なくなるどころか 店の外で会いたがり

休みの日ばかり 連絡を寄越すようになったりと

色々と 面倒な状況を招くのだ。

この時 初めて 自分の判断で客(ベンコロ)と

外で会う事にした私は 

果たして この判断が正しいのか??

そもそも 仕事すら辞めている

こんな 宙ぶらりんな状況で 営業に踏み切ること自体

自分でも どうなのだろう・・??と

迷いと不安が 突然 降って湧く・・

ママとの関係性に 納得が行かず

窮屈だとばかり思っていたハズの自分は

そこで 改めて

自分の足で ひとりで立つ事になった現実を

噛みしめていた。

だけど いつまでも いつまでも

「ママ どうしたらいいですか??」

そうやって 常に 大事な決断を 人に(ママ)委ねて来た自分にも

嫌気がさす・・

自分自身が決断した結果は 全て自分の責任。

それが 今後どのような現実を

もたらす事になったとしても

その状況を いかに自分の手で動かして行けるのか?

それこそが これから この世界で生き抜くべく

新たに 自分に科せられた テーマなのだった。

夜蝶体質

待ち合わせは 19時 ベンコロの会社の最寄り駅になった。

当時 私が暮らしていた場所も 同じ沿線の駅だったのだけど

平日の 帰宅ラッシュの電車に乗る気になれず・・

(いや・・そもそもベンコロに会うって事自体が

乗り気にならないハズ・・いきなり ゆり太現在のお気持ち吐露

普段からタクシーでの移動が 当然。

そもそも 電車に乗る習慣自体が無い。

行きはタクシーで行っても

ベンコロの会社が位置するその場所は

無数の企業が ひしめく オフィス街

最寄り駅も 利用客が多く 駅周辺のターミナルも大規模だ。

その為 タクシー乗り場は 常に行列が出来ている。

ひっきりなしに タクシーは やって来るものの

それでも 仕事帰りに飲んで帰る人達が 集中する時間帯は

長い行列が なかなかさばけないまま・・

店がある 横浜関内周辺なら いつも指名している

運転手のミヤさんに連絡しておけば スグに来て貰えるが

アウェイの駅で なかなか帰れない状況もまた

満員電車に乗るのと並んで だいぶ 面倒だと思った。

一般的に 平日 行きも帰りも 激しいラッシュの満員電車にもまれ

暑くても 横殴りの雨でも 時には雪の日でも

いつ 自分の順番が来るか? 分からないタクシーを

待ち続けるなど 至極 当然のこと・・

私とて 昼間の仕事をしていた数年間は

そんな 生活を当たり前に送っていたのだ。

お金の感覚も含め 自分では

夜の感覚に麻痺してないつもりでいたけれど

今 思えば 充分麻痺してると 言えるのだった。

客に求められる自分とは・・

ちょうど 19時になる頃

私は 自分の車で ベンコロの会社の すぐ側まで来ていた。

(満員電車も帰りのタクシー待ちも どうしても体質に合わず・・)

営業の常識15分前には 到着する予定でいたのだが

思いのほか 自宅からここまでの間に

何度も渋滞にハマってしまい 約束時間ちょうどの到着になった。

遅刻したワケでも無いし まあセーフ・・??

(ベンコロなんか 明後日ぐらいまで待たせても問題なし。

なんなら行かなくても・・ゆり太現在のお気持ち吐露

メールで到着している旨を伝えると

目の前にあるパチンコ屋から ベンコロが出てくるのが見えた。

(どうやら 仕事が早めに終わったらしく

時間までパチンコをして時間を潰してたとの事・・苦笑)

助手席側の窓に腰をかがめ 覗き込むように

ベンコロが立った。

(気持ち悪いからヤメテ・・すみません お気持ち吐露が止まらないゆり太

助手席にベンコロが乗り込み

「お疲れ様です」

開口一番が それだった

つられて 私もお疲れ様です・・と答えた気がする。

何せ 巨大な駅の為 例え運転者が乗っていたとしても

長時間 同じ場所に停めていると

バスとかタクシーの運転手が クレームを言ってくる 

行き先は後回し

とにかくその場所から車を動かした。

車を走らせていると

「なんか 今日 普通っぽいですね」

唐突にベンコロが言った

(いや 普通じゃ無いオマエに 普通とか言われても・・

何度となく ゆり太現在のお気持ち吐露

「へっ??そうですか??」

後方から ビュンビュン車が カッ飛ばしてくる

片側5車線の道路で

車線変更を繰り返しながら 適当に返事した。

その日は 髪もストンと真っ直ぐおろし

パーカーにパンツスタイル・・かなりラフな格好だった。

タク兄の時と同じく ここは客であるベンコロの会社のお膝元。

なので 会社関係者の目に 止まる可能性が高いのは

事実だったのだが その日は自分の車で待機。

そもそも ベンコロとタク兄とでは

客の位置づけそのものが異なる。

同い年で同級生感覚の やり取りが ベースのベンコロには

堅苦しさよりも より身近なやり取りを

求められていると思った。

落ち着き無く 助手席に座るベンコロをよそに

これから何処で食事をすべきか?

考えつつ 無言で車を走らせていた。

空の色も 静かに変わり

例外なく今日も 夜の景色に包まれる・・

いつもと 違うのは 客を自分の車に乗せ

店とは違う街を 移動していること・・

また続きでも・・

今日も ここまで お読み頂きまして ありがとうございました。。

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