夕陽が目にしみる

※アフィリエイト広告を利用しています
※アフィリエイト広告を利用しています

3度のご飯など もう どうでもイイ ゆり太です。。

昨日の投稿で お伝えした

母からの 一方的で 唐突すぎる告白・・

深く傷つき 苦悩する人生を 

ずっと ずっと

もっと 小さな頃から

私には 忘れることが 出来ないまま・・

大人になり

心の中に 散らばったまま

つなぎ合わせても 形にならない

その 記憶を

今日は ちょっと 「読み物」的に書いて行きますので

どうか最後まで お付き合い下さいな。。

夕暮れ時の空

夏から秋に変わる 夕暮れ時の空は とても 独特だ。

太陽が沈みかけ

燃えるような 強烈に眩しい オレンジの空が

ぼんやり 青色に変わる。

その2つの隙間を 薄い紫色の空が そっと埋める・・

この空の色が 家に帰る合図だ。

女の子は ブランコを飛び降り

砂利まみれの公園に 砂埃を上げながら

勢いよく 走った。

重たいドアを開けると 電気もついていない

薄暗い部屋から

女のすすり泣く声が 聞える・・

すぐ側で 男は背中を向け タバコを吸っていた。

その様子を 少し離れた場所に立ち尽くし

見つめる ちいさな 男の子。

女の子の 「お兄ちゃん」だ。

イラ立つ 女

トレンチコートが なびく度

うっすら ファンデーションと香水が混ざった

匂いがする。

泣き腫らした目を隠すため 女は

淡いグラデーションの サングラスをかけ

女の子の手を引き 足早に

コンクリートの長い階段を 下りる。

先ほどまで 明るく色を重ねていた空は

すっかり 暗くなり

ひんやりとした 空気に変わっていた。

女の子は上着を 着ていない。

シャツの冷たさを 感じながら懸命に

階段を下りる

「早くして!!」

女は イラ立ちながら 冷たい指先に力を込め

女の子の手を 強引に引きながら 走り続ける。

大人の速さに ついて行けず

息が苦しくて 仕方ない

(もう こんなに速く走れない)

女の子は 思っても

女のイラ立ちが 恐くて言葉に出来ない。

バス通りに出ると 女は やっと 走るのをやめた。

不安なタクシー

横浜駅まで いつも女は バスを使っている。

けれども この日は タクシーだった。

女はドアの方に これでもかと言うほど 体を預け

無言で 窓の外だけを見つめている・・

女の子は 知らないおじさんが運転する乗り物に

乗せられ 不安だった。

この おじさんが悪い人だったら どうしよう・・

何処か知らない コワイ場所に

このまま 連れて行かれてしまうんじゃないか??

同時に 家に置いてきぼりの

お兄ちゃんを 思い出す。

このまま お兄ちゃんとも 会えなくなるのかな?? 

どうしようもなく 不安で仕方がないのに

隣に座る女には 何も聞く事が出来ない。

このままどうなるのかは とても気になるけれど

この女を 怒らせることも

女の子にとって 何処か知らない場所に

連れて行かれるのと 同じくらい恐かった。

タクシーは いつもの見慣れた

横浜駅の ロータリーに停まる。

降りると 外の冷たい空気が はっきり伝わって来た。

噴水とレストラン

地下に続くエスカレーターに乗ると

ライトで彩られた 噴水が見える

レンガのような壁の 小さなレストランに 女と入った。

まず 最初にサラダが出て来た。

サウザンアイランドドレッシング

細切りになった紫キャベツ

ホワイトアスパラ

女の子は この時 初めて見た。

女の顔色を 伺いながら

おそるおそる 静かに 食べ始める・・

女はレストランから見える 先ほどの噴水を

ぼんやり 眺めているだけで

ほとんど 料理に手を付けていない。

女の子は その日 その後どうしたのか??

記憶が ほとんど 消えているのであった・・

未完成のパズル

女の子は大人になり タクシーで仕事場へ 向かう。

暗い夜がやって来る前 わずかに霞む

あの空の色を 見上げると

いつでも 幼く 小さかった自分を思い出す。

歩き慣れた 夜の街は

地下開発が繰り返され

いつの時期からか あの噴水も 姿を消していた。

女の子は 大人になった今でも

まだ 分からないことがある・・

あの日 女は 家を出て どうするつもりだったのか??

何故 お兄ちゃんも一緒に 連れて出なかったのか??

曖昧で 細切れな 記憶は

まるで 未完成の パズルのよう・・

今日も ここまで お読み頂きまして ありがとうございました。。

お名前.com

コメント

タイトルとURLをコピーしました