2歳になっても ぱる太はほとんど言葉を話さなかった。だいたい2歳頃の目安としてよく言われる
2語文どころか 返事をする時も こくんと、うなずき 何か欲しい時は手のひらを向けて出すと言ったように 言葉を声に出すと言う事がほぼ無かった。
なので 区役所で行われる定期健診以外にも 相談に行ったり 地域担当の保健師さんから連絡を貰う事もあって ぱる太の様子を電話で伝えながら 泣いてしまう事もあった。
言葉の遅れもそうだけど トイレトレーニングも気になる時期だった。
トイトレを始めるポイントの1つとされている事として 「おしっこ でる」など
言葉で伝える事が出来るということも挙げられている。
上の子供は保育園に行かせていた事もあり 2歳半頃には既にうんちもトイレでしていた。
近頃は3歳頃を目安にパンツに変わる子たちが多いのかな?
上のお姉ちゃんの頃よりは かなりゆっくりな傾向になってきて
それほど焦らなくても良いようなイメージが定着して来てたから
トイレ問題は一先ず先送りにしようと思った。
そんな中 ぱる太の発達についてネットで色々検索する事が日課となっていた。
そこで「クレーン現象」と 言うワードを目にした。
何かと言うと 例えば自分が遊びたいおもちゃがあるとして それを自分の手で直接取るのではなく、他人の手をおもちゃに持って行く、つまり 誰かの手を使って取らせるという行動の事。
その説明の後に 自閉症スペクトラムの子供に よく見られるとも記されていた。
そう言われると ぱる太も私の手を引っ張って同じように物を取らせる事
あったかも・・・
自閉症スペクトラムって??調べれば調べるほど ぱる太にひとつでも当てはまる項目があると
今度は逆に当てはまらなかった項目をみつけ やっぱり違う、大丈夫、と
無理矢理否定して自分を安心させる・・・を、繰り返す毎日になって行った。
今 振り返ると自閉症スペクトラムについて知ろうとはしてたけど 知るのも恐かったと思う。
もし自閉症スペクトラムだとしたら障害児の子供の親となるのだろう。
そんな子供を この先どうやって育てたらいいのだろう。
この子の未来は? 学校は普通の学校じゃなくなるの?
成人して就職とか 結婚なんて無理だよね??
とりとめのない不安が ぱる太の未来を完全に全否定してしまっていた。
だけど、当時の自分にとって まだどちらとも分からぬ その状況 それ自体も しんどかった。
保健師さんの勧めもあり 近所の地区センターで週に1度 子育て支援員さんによる
赤ちゃんや未就園児を中心とした遊び場を開放してるとの事で ぱる太を連れて何度か行ってみた。
言葉で上手く伝えられないぱる太は 思うようにならないと
すぐに泣きわめいたり 癇癪を起したり時には友達をつねったり
おもちゃを無理に取り上げようとしたり そこに行くごとに私も疲れ
帰宅すると 「なんでああなるの??」「ママいつも謝ってばかりだよ!!」
どうしょうもない言葉で ぱる太に怒りをぶつけるようになっていった。
みんなに謝って白い目で見られて 帰ってこんな ぱる太に怒りをぶつけるくらいなら
もう 行かない方がマシだった。 どんどん孤独になって行く。それでも構わないと思った。
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