
~家族構成~
夫:通称 便所コオロギ
(略称ベンコロ・高確率で発達障害)
長女:
(元夫との娘26歳社会人・ひとり暮らし)
長男:ぱる太
(夫由来の発達障害を持つ。診断済み・中2)
次女:
(小学4年生)
障害/高齢窓口
昨年 10月頃
長男ぱる太の 用事で
区役所を訪ねた
「放課後デイサービス」を
利用するには
窓口での面談が 必要なのですが
私が住む 地域では
「障害・高齢窓口」と
言った 形で
認知症や介護等
主に 高齢者の問題に関する相談も
同じ窓口になっている
私のように 子供の用事で
来ている人よりも
どちらかと言えば
高齢者と その家族の方が
待合で順番を待っている姿が
いつも 多い気がする
番号札を取り
近くの 椅子に座りながら
窓口で相談中の 高齢者と
付き添いの 家族の方の
背中を ぼんやり見ていた
耳が遠いのか??
だんだん 大声に
なってしまう 高齢女性を
時々 家族の方が
周りを気にして 注意する様子や
その隣 別の 窓口では
年配女性が ひとり
深刻そうな表情を 浮かべ
担当の職員と 話をしている
私と同じように 家族の事で
何らか 問題を抱えた人が
この 窓口に 辿り着く
待ち時間の間中
親族の相談をする人たちの
表情を見るに付け
いつも 決まって 夫ベンコロの
何年後かへの
不安がこみ上げてくる
明らかに 日常生活に
支障があり過ぎる人間との
数年先・・ 十数年先・・
あんな人間を 残されたら
子供達が 困るのは
目に 見えていた
だからこそ 私が動けるうち
行政と 繋げておく
必要があるのだが
当の ベンコロ自身は
「自分は無害」だと
本気で思っている
困っていると 自認があれば
状況が 少しは違うのに・・
ベンコロは
周りが勝手に
不都合と感じているだけで
自分は 何も問題は無い
そう 主張する
だから 厄介なのだ
既に崩壊している家族
番号が呼ばれ 一通り
ぱる太に関する
用件が終わった時
ふと 担当して下さった
女性の職員さんに
なんとなく ベンコロの事を
話してみた
ちょうど1年前
家の鍵を 紛失した
ベンコロが
夜中 大声を上げ 私にモノを投げ
大暴れした
その 地獄絵図のような状況を
目の当たりにした 次女は
以来 ベンコロに
近寄らなくなった
それまでにも 突然
感情や行動の コントロールが
利かなくなり
大声を出す ベンコロに
私と子供達は
いつも 散々な思いを
させされ続けて来た
例え 離婚をし
ベンコロと
生活せずに 済んだとしても
将来的に 何か
問題が起これば
先ず 連絡が来るのは
離婚した他人の私では 無く
子供達だ
私自身 母が家を出て行き
その後 父が亡くなるまでの間
役所や 病院からの連絡は
私と兄の所に来た
実家を出て 何年も
会おうとすら 思えなかった
そんな父でも
戸籍上は「親子」なのだ
借金まで残し
勝手に 死に行く
父に やるせなさを 感じながらも
私と兄は 父を灰にした
あの時の 複雑な思いが
今 私を踏みとどまらせている
私が ベンコロなんかと
出会わなければ
子供達を こんな目に
遭わせずに済んだのに・・
そんな 言い様の無い 思いが
目の前の 職員さんに
口を開こうと思った
理由なのかも知れない
女性相談
それとなく語った
1年前の出来事・・
この我が家の状況は
「とても深刻な状況」と
判断されたようで
DV等の相談を扱う
「女性相談」の予約を
取るよう勧められ
その場で 別の職員さんに
取り次ぎがなされた
何気なく語った事が
なんだか とても
大事(おおごと)になったようで
戸惑いつつも
予約を取り その日は帰宅した
そこから ちょうど1週間後
私は 再び
区役所を訪れていた
「こちらへどうぞ」
厚めの黒髪に 肩スレのボブ
色白で 年齢は私と
そう 変らなそうな??
女性が 現れ
隠し扉のような
引き戸の奥にある
手狭な部屋に 案内された
てっきり
1週間前 予約を取ってくれた
職員さんが 面談をするのかと
思っていたので
初めて見る その女性に
やや 困惑した
おそらく この女性は
区役所から 委託を受け
外部から来ている
カウンセラーさんか
何かなのだろう・・
(多分)
そんなことを 思いながら
対面に座ると
「今すぐに 離婚をお考えですか??」
着席するなり いきなり
そう 尋ねられた
今すぐ 離婚
ああ・・ そうか・・
普通の感覚であれば
あんな家 今すぐ
飛び出していても
おかしくないのだろう・・
ハタから見たら
何故 そうしないのか
不思議なくらいなのだ・・
「今 すぐ・・とは
行かないですが いずれ
そう 出来れば・・とは
考えてます」
そんな 私の ボヤけた
返答に
カウンセラーの女性は
ペンを挟んだ方の手で
頬杖を作り
拍子抜けしたような表情で
私を見つめた
その目は まるで
「えっ??スグに離婚するんじゃ無いの?!」
と でも
言いたげな・・
そこから 急速に
私の相談に対する
モチベーションが
目に見えて
低下して行くのを感じた
視線を 目の前の私から
手元の用紙に移し
無表情に
ペンを動かし始める
そのペンの音だけが
この 狭い部屋の
沈黙を 消していた
まるで噛み合わないやり取り
今すぐ離婚しない→そんなに困っていない
目の前に座る 私の現状を
この カウンセラーには
そう 認識されたようで
なんとなく・・
居心地の悪さを感じた
それでも こうした
区役所での相談や
病院での受診も
頑なに拒否し続ける
ベンコロに対し
何か 具体的な手段が
あるか聞いてみたのだが
「一応 お医者様を
自宅に 連れて行く方法も
無くはありません」
無くはないが 現時点で
その方法が 適用可能か
どうかは
微妙なところだ・・と
言いたげなのが
話し方から 伝わって来る
「ご主人 最近は暴れたりとか
ありますか??」
「次は もう 警察を呼んでも
良いと思います」
もう 帰ろうかな・・
まるで 定型文的な
言葉しか発しない
カウンセラーとの やり取りに
これ以上 時間を費やすことが
段々 無意味に感じ始めた
口数少ない 私に
「今 熱中出来るモノはあるか?」と
尋ねて来たので
YouTubeでピアノを
やってると 答えると
「自己実現ですね!!素晴らしい!!」
先ほどまでとは
真逆なテンションで
戸惑った・・
まだ 収益化など
ほど遠く 自己実現なんて
いうモノからは
かけ離れている
そんな 私のテンションなど
まるで 伺い知らぬかのように
「自分を 押さえ込まないで
時には 泣いた方が良いですよ」
全く 話の前後と繋がらぬ
言葉を 繰り出してきた
泣いて 一体 どうなると言うのだ??
泣いて 何かが
許される事が
あったとしても
私は その選択肢すら
知らずに 育った
これほどまで
ぐちゃぐちゃで
ズタズタな
失望まみれの
この 毎日から
抜け出すことを
しないのは
理不尽に 扱われることが
当たり前になりすぎて
いたからかも知れない・・
きっと ごく普通の
感覚からすれば
何故 私が今すぐ
子供を連れて 家を出ないのか
不思議で 仕方無いのだ
けれども
考えて欲しい
ここに 相談に来る人の
その 殆どが
もう 既に そうした
普通の感覚では
どうにもならない状況に
陥って居ると 言うことを・・
その後の現実
帰り道
信号待ちの 車中
私は 言い様の無い
徒労感に見舞われた
あの 何ひとつ 噛み合わない
カウンセラーには 面倒で
話さなかったけど
私は 既に1度
離婚を 経験している
ベンコロに 家を明け渡し
頼れる親も
実家も 無い私が
2人の子供を連れ
今すぐ 家を出たところで
そこに どんな 現実があるのか??
分かりたくないほど
分かっている・・
今すぐ ここから離れる事が
正しいことくらい
私だって 百も承知だ
けれど 今 敢えて
そことの ギリギリの境界線で
踏みとどまっている
今すぐ 離婚しないのは
さほど 困ってないからでは
断じて 無い
「警察に通報」
それをしなかったのだって
自分の家に
パトカーが やって来て
仮にも 父親が
そこに 乗せられるような状況を
子供達が目にしたら
どう思うか
躊躇したからだ
的外れな 話ばかりされ
とてつもなく 疲れた
帰り際 もしもの場合は
「シェルター」があるとか
なんとか 言っていたけれど
もう 何も 聞く気にならず
その場を 後にした
今日も ここまで お読み頂きまして ありがとうございました。。


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