療育センターで本格的に 検査をすることになったのは 初めて面談に訪れてから4か月程してからだった。こう言った専門機関の数や知識を持っている人の数も足りていないからなのか?それとも最近は『発達障害』と言う言葉が 以前と比べたら 随分 世の中に浸透しているせいもあり 我が子の発達に疑問を持って受診を希望するケースも少なくないからなのか?
おそらくその両方の可能性が高いと思われる、故に受診出来る予約が数か月先と言うのは全く珍しい話ではないのだった。
この時 ぱる太は3歳8か月だった。相変わらず 言葉が遅く語彙も同じ年齢の子供に比べると明らかに少なかったことから まず 聞こえに問題がないか 聴力の検査が行われた。
一般の大人が受ける聴力検査では ヘッドフォンをかぶって 音が聞こえたら手元のスイッチボタンを押す・・・と、言った流れだが
まだ幼い子供にとってそのやり方は少々難しいみたいだ。
かなり前の事なので うる覚えな記憶なのだが ぱる太が受けた聴力検査は 人形劇みたいな仕掛けのがある箱を使っていた。先生が両手にパペットをはめて箱の中で左右不規則に人形を動かしながら検査を進めていた。音に子供が反応するとランプが光るのか??電球がピカピカ光っているのがドア越しに見えた。ぱる太はクイズに答える遊びのような感覚で 楽しそうに検査を受けていた。
結果は聴力に問題は無かった。
同じ日に
『田中ビネー』と、言う いわゆる IQテストを受けた。田中ビネーは幼児が受ける知能検査ではかなりポピュラーな検査なので 聞いた事のある方も居るかもしれない。
もうひとつ 有名なのがWISC(ウイスク)と言うものもある。田中ビネーとは また少し違うのだけど個人的な印象としてはWISCはもう少し年齢が上がってから受ける場合が多いのかも?しれない。
実際 ぱる太は児童精神科の医療機関でWISCを受けたのが小学生になってからだった。そもそも検査するポイント自体も両方で異なっていたりするのかもしれない。
去年ぱる太が個別支援級に移るために 市の特別支援教育総合センターでもWISCの結果を事前に提出していた上で 田中ビネーによる検査も行われた。
(↓↓↓詳しくはこちら)
聴力検査の結果はその場で聞く事が出来たのだが 田中ビネーの方はそこから1か月ほどしてから再び予約をして結果を聞きに行った。
結果は 「IQ・84」 実年齢3歳8か月に対して診断は3歳1か月と 言うものだった。
この結果を聞いてもあまりピンと来なかったものの 数か月の発達の遅れがあることは事実と知った。
この 「IQ・84」については平均値よりも低く 境界域に近い結果との事だった。
まだ年齢も低く 今後の成長過程で数値自体は変化する可能性もあるかもしれないのと このままかもしれない。どのみち 現段階で知的に問題があるかの判断は難しいとその日は伝えられ帰って来た。
ショックはショックではあったが この頃はかなり冷静にぱる太の現実を受け止められるようになれていた。
通っていたプレの担任の先生に ずっと話せずにいた 療育センターを利用している事と
この検査の結果も伝えた。先生は少し驚いていたけれど
「ご自身のお子さんについてこのように受け止めて行動なさることは とても勇気が要ったと思います。お話しして下さってありがとうございます。」と、おっしゃった。
幼稚園の帰り道 少し肩の荷が下りた気持だった。
コメント