~7月20日~
そうゆえば、私は父の死後 全く泣いていなかった。この記事を書いている現在まで1度もだ。
かなり問題が有り過ぎだった父なだけに 死んでくれて良かったとまでは言わないけど 正直 ほっとはしている。
でも、1度だけ 泣きそうな気持になった出来事がある。 父の死後 区役所で戸籍謄本を出した時
ふと 自分の出生届けが出された日にちを見た。 7月20日・・・父と最期にあった日だった。
二十歳過ぎの若い父は まだ書き慣れない 生まれたばかりの私の名前を窓口で書きながら どんな事を思っただろう・・・ちょうど数十年後の同じ日に その我が子と永遠の別れをするなど 父は想像なんてするはずもなかっただろう。 そう思うと 何とも言えない気持ちになった。
父を荼毘に付した 翌月 私は3人目を出産し退院後はこれまで以上に育児に振り回される生活に突入した。
父の死は一旦 『ファイルに保存』され そこに想いを巡らす余裕すら無かった。ツラくも悲しくも無いと、言うワケではなかったけど 泣くことは その感情と向き合う事になるような気がして、敢えて 父の死についての感情を 閉じ込めて今日まで生きていたのだと思う。
この記事を書くことで その閉じ込めていた感情を引っ張り出しながら 自分はどんな気持ちと向き合う事になるのか ちょっと 不安ではあった。
けれど 意外にも 父の死を振り返る事は
私にとって決して 悲しい事でもツラい事でもなく、また閉じ込めていた感情に心が乱される事も無かった。
借金を残し とっとと死んでいった とんでもないクソジジイの娘で良かったと思えるほど
私は立派な人間ではない。
出来れば人に迷惑かけずに 普通に葬式を出せるような親の元に生まれた方が良かったとは思う。
親は選べない。 だけど・・・ 私も 多分 選ばれて生まれた訳でもないのだ。
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