CLUBゆり太へようこそ・・
1ヶ月という ほんの わずかな期間ではあったものの
カラオケ業者サトピとの 出会いも含め 色々な経験をした
そんな場所に
約1年ぶりに訪れた ゆり太
ママとの関係に 思い悩む状況を知ってか??
ゴミ松が ある言葉を投げかける・・
今日はそんなこと書いていきますので
どうか最後まで お付き合い下さいな。。
ゴミ松の店は 業界で言う いわゆる 『中箱(ちゅうばこ)』
そこそこの広さがあり 女の子の在籍人数も 25~30人近く居たと思う。
その内 レギュラーで出勤している子の人数は 相当絞り込まれてしまうが
不定期で出勤の子も含めると ざっと そのくらいの人数には なるはず。
内装もフロアーごとに 緩やかな段差で区切られ
モニターも3カ所に設置されており かなり凝った作り
エントランスも いつも花屋が来て手入れをしていた。
ゴミ松は ここより規模は小さめだが 他に2店舗 店を持っており
その見た目とは 裏腹に 何気に実績を持つ人間なのであった。
エレベーターから降り ガラス張りの少し重たいドアを引き サトピを先に入れた。
自分もサトピのすぐ後ろにくっついて 店に入ると 何人かの男性スタッフが
一斉にこちらに視線を合わせ
「いらっしゃいませ~」
そう 声をそろえ
サトピに挨拶しながら 近寄ってくる男性スタッフ・・
「あれ?? ゆり太ちゃん??久々じゃん!!」
「あ・・お久しぶりです・・お疲れさまです・・」 そう言いながら 会釈した。
預かり期間中からいた スタッフなのだろう・・
私は何となく見覚えが あったような?気がしたけれど
はっきり 名前が出てこないまま 席に案内され サトピと座る。
手渡された 熱いおしぼりで手を拭きながら 店のあちこちを 見渡した。
かつて ここで仕事をしていたハズなのに 初めて来た場所みたいに
なんだか 落ち着かなかった。
2人の女の子が 私とサトピのテーブルにやって来て 挨拶をした。
まだ学生なのか?? 1人は飛びきり若く見えた
もう1人の方は 私と大して 変わらないくらいか??
メイクが濃過ぎて ちょっと 年齢不詳・・
どちらも 知らない顔だった。
1人がグラスに氷をいれると もう1人が すかさず焼酎を流し込む
連携しながらお酒を作り 私とサトピの前に並べた。
正直 アフターでは もう お酒は飲みたくない。
同伴の早い時間から 店の営業時間中も散々飲んでいる
更に 店が終わってからとなると けっこうキツかった。
でも 知り合いの店で
『自分の売り上げにならない酒は 飲まない』
その様に 思われるのがイヤだった。
例え わずかであっても 関係先の売り上げに貢献する姿勢は
多少なりとも 必要なのだ。
そんなのは 『古い人間が作った 下らないルール』だと
全く意に介さず
『アフターなんだから 営業時間外』と スッパリ割り切り
堂々とお茶を飲む 夜蝶のお嬢さん方も 少なからず存在するが
私は この店で 今 客として隣に座っている サトピを付けて貰った。
ゴミ松に対する最低限の 『義理』は果たそうと思い
サトピとグラスを合せ 何食わぬ顔で飲み干した。
2人の女の子達と 何気ない会話をしていると
「おお~~!!ゆり太~~めずらしいじゃん!!」
ゴミ松が 大袈裟に言いながら 私とサトピの席に座ると
2人の 女の子達に小声で指示を出す
女の子達は 立ち上がり 挨拶をして別の席に移っていった。
「サトピさん いらっしゃい! あれ? コイツの店の帰り??」
サトピは グラスを口に当てたまま 違う違うと 言ったように首をふり
「いや ちょうど店の前で ばったり会ったんだよな?」
そう言いながら顔を向け 私もそれに うんうんと頷いた。
「も~~ゆり太 久々なんだから 片方で良いから 乳 揉ませろ~」
前回もお伝えしましたが これは ゴミ松の挨拶。
サトピもそこは 心得ているので 特段 顔色も変えないし
私も 完全無視していた。
すると 唐突に
「ミサキ(ママ)んとこ キツいだろ~ オマエもよくやってんな~って」
ゴミ松は ママから 私が店を辞めると言ったのを 聞いたのか・・?
サトピが チラッと私を見た。
ゴミ松にとって サトピは単に仕事絡みの仲間なのかもしれないけど
私にとってサトピは 客だ。
客の前でそう言う話をされるのは イヤだったし
サトピにママとの事を 聞かせたくなかった。
そんな 客に対する気遣いなど ゴミ松にとっては
どうでも良いのであった。
ゴミ松の話を 適当に受け流していると サトピの仕事仲間である
3人の社長さん連中が ドヤドヤ やって来た。
どうやら ここで約束をしていたらしい。
この社長さん方も サトピがママの店に
連れて来ているので 私もよく知っていた。
その夜は 社長さん仲間で大盛り上がりの のち お開きとなった。
サトピ達を乗せたタクシーを ゴミ松と見送った後
エレベーターホールに向かう 私の背中に
ゴミ松が まるで ひとりごとを言うように
「ミサキと 上手く行ってないのか??」
酔いで フラフラした頭が ゴミ松の言葉で 一瞬 リセットされる
ひどく 疲れていたのもあり そう言う
ややこしい会話はしたくなく
「もう、 うるさい!!オマエなんかに 関係ないじゃん!!」
思ったより 大きな声だったのか?
同じビルに入る店の 客引き達が こちらを振り返っていた。
ゴミ松の言葉に イライラしていた。
『鬼瓦』も そうだけど 外野に口出しされるのが 1番 腹が立った。
もう ほっといて 欲しかった・・
ほっといて欲しいのに 自分で自分を どうすることも出来ずにいた
そして
どちらとも取れない ママの宙ぶらりんな態度にも 本気で 嫌気が差していた。
もう・・これ以上 私に どうしろってゆうんだよ・・
泣きたいような 悔しいような どうにもならい気持ちが
酔いと共に 体中を巡っていた。
「なあ、また 戻ってこないか? ウチに」
ゴミ松は 真顔で 言った。
また続きでも・・
今日も ここまで お読み頂きまして ありがとうございました。。
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