3歳検診に行くと想像していたよりも オムツの子が沢山いて 私もぱる太も それほど肩身の狭い思いをせずに済んだのは 良かったのだけど・・・
保健師さんの質問に ぱる太は全く答える事が出来なかった。一通り検診が終わって母子手帳を受け取り帰ろうとしたら 係りの人に声をかけられ また 別な部屋の前で待つ事になった。
廊下の長椅子に座って順番を待ってる間 通常通り検診を終えて帰っていくお母さんたちの姿を ぼんやり見ていた。思えば検診の度に こうして残されて 後日また相談に訪れるのがパターンだった。
ここに来る前の 採尿だけでも かなりグッタリ来ていたし 通常の検診も だいぶ長い時間かかって 更にここで待つ事になっている。
ぱる太も だんだん飽きはじめて あちこち ウロつきだした頃 ようやく名前を呼ばれて中に入った。
引っ越してすぐの頃 面談で会った担当の保健師さんが笑顔で席に座るよう促した。
「ぱる太くん 最近の様子は どうでしょうかねぇ~」 と、明るく尋ねられ
廊下ですっかり気が抜けて 疲れ切った顔だったのを思い出し 慌てて表情を整えつつ
つい先ほどの検診で別の保健師さんに話したのと ほぼ同じ内容を もう1度しゃべった。
その内容をカルテみたいな書類に保健師さんが記入している間 すぐ側に広げられた おもちゃスペースで靴を脱いで遊び始めてる ぱる太を眺めながら
改めて 普段のぱる太が どんななのかを 頭の中で振り返っていた。
家での食事、好きな遊び、トイレトレーニングが全く進まないこと、
そして やっぱり言葉が少ないこと・・・
以前よりも単語は理解し実際に言葉に出すものの こちらが何かを聞いてもオウム返しで返事をするのが気になっていた。
「お名前は?」→「オナマエハ」
「おやつは食べるの?」→「オヤツハタベルノ」
質問に対しての答えではなく 単純に質問と同じ言葉を繰り返している感じだった。
だけど、もう少ししたら ぱる太だって お姉ちゃんの時みたく するするとオムツが取れて
1日中おしゃべりな声が聞こえてくるのかな・・・??
記入し終えた保健師さんが
「2,3か月後あたり ぱる太くんの様子と お母さんのお話も聞きたいので ご都合よい日 教えて下さい。」 そう言って 相談日のスケジュールが記載されているプリントを差し出された。
2,3か月先の先の予定が とてつもなく遠く感じて 疲れ切った頭で おそらく大丈夫であろうと思われる日程を選び出し やっと 検診が終わった。
廊下に出ると私とぱる太の他には 長い列で順番を待っていた人達は既におらず 入口に無数に止めてあった
ベビーカーも ほとんど消えていた。
先ほど計測などをした部屋も職員の方々が撤収作業を始めていた。
どれくらい この場所に居たんだろう・・・
もう 中学生のお姉ちゃんも家に帰ってる頃だろうな・・・
長い待ち時間で疲れてるはずの ぱる太は意外にも機嫌よく歩いてくれた。
何度目かの 『要観察』にも 慣れてしまっていたのかショックよりも
ただ ただ 疲れた
また ここに 来なきゃならないことも
そしてまた その次も 来るように言われるであろうことも
考えるのを やめていた。
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